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ICT農業技術を活用して紅茶の栽培・生産管理の効率化と付加価値を高めたい

スリランカ民主社会主義共和国

スリランカの GDP における農業部門の構成比は年々減少傾向にある。しかし、現在でも貧困層人 口の 8 割以上は農村部に居住していることから、同国の重要課題である農村部と都市部との地域間所 得の格差の是正には、農業部門の成長が重要である。同国の農業分野には多岐にわたる課題があり、 15 特に、紅茶などの伝統的輸出産業の競争力低下、農作物の低生産性、農産品流通システムの非効率性 が問題となっている。本調査では、これらの課題解決に、日本の中小企業が強みを持つ ICT 製品・技 術が貢献できるという仮説をもとに、「ICT 農業」をテーマとして調査を行った。 日本では、農業就業人口の減少と高齢化を背景に、農業の生産や流通過程の効率化を目指して ICT 技術の開発が進めらている。日本の ICT 農業技術は、センサー機器や衛星データを活用した環境情 報分析や制御による圃場管理、スマートフォンやタブレットを利用した農業クラウドによる農業生産 工程管理、GAP(Good Agriculture Practice)やトレーサビリティ確保への活用、製茶関連機器、流通・ 販売システム強化などの方面で強みを持つため、前述の競争力強化や生産性・効率性の向上といった 同国のニーズに対応が可能である。 紅茶は、スリランカの第 2 位の輸出品目であり、伝統的輸出産業として同国の経済・雇用を支えて いる。しかし紅茶は、近年の人件費や燃料費などの生産コスト上昇により国際競争力が低下傾向にあ り、多くの紅茶プランテーション企業が存続の危機に直面している。このため、広大な茶園管理や茶 栽培の効率化、労働者不足の補完、製茶工程の効率化に資する製品・技術に高いニーズがある。農業 全般に関しては、主要作物であるコメの自給は達成しているものの、農業一般の生産性の向上が頭打 ちとなっている。これは同国の農業の大部分が小規模営農であり、機械化の拡大が困難であること、 政府の普及システムが不十分で農家に気象、新品種、栽培技術等の情報が行き渡っていないことなど が理由である。また、輸出促進のための作物の品質向上も必要とされており、農家への技術普及に向 けた情報ギャップを埋め、生産性向上に資する製品・技術普及のニーズがある。なお、同国の野菜や 果物などの農産品の流通は、多くの中間業者が介在し、サプライチェーンが長く非効率であることか ら、収穫後廃棄率が高く、価格変動も大きい。これは農家の収益率の低下につながっている。そのた め、価格など必要な情報への関係者のアクセスを改善し、流通システムを透明化・効率化できる製品・ 技術へのニーズがある。 上記ニーズに対応する日本の中小企業の技術・製品を活用した ODA 事業の提案は以下のとおりで ある。これらはいずれも、同国政府が実施中の取組みを支援するものであり、ODA 民間連携スキーム を活用することを想定している。なお現時点では、同国の個人農家はこれらの製品に馴染みがなく、 経済的にも ICT 製品をすぐに購入するという状況にはないことから、中小企業はこれらの ODA 事業 を通して公共事業においてその有効性を実証し、その後に個人農家向けの市場に参入することが効果 的戦略である。 ・センサー機器と農業クラウド活用による農業生産性向上事業:農業局傘下の研究機関をカウンタ ーパートとして、センサー技術を使用した病虫害発生リスク管理技術を導入し、栽培管理の最適 化と農家への情報伝達を促進する。 ・衛星データ活用による農業関連情報整備事業:農業省農業局傘下の自然資源管理センターと協力 し、衛星データによる農地利用、土壌侵食状況等の情報を整備・分析し、分析結果の栽培リスク 軽減、収穫予測等への活用を目指す。 ・プランテーション産業の競争力強化事業:エネルギー効率の高い製茶機器、自動的に茶葉収穫か ら給与計算等を行う労務管理システム等の導入による、プランテーション産業の生産工程効率化 を目指す。 ・ICT 導入による農産品流通効率化事業:収穫量や時期、価格、在庫状況などの情報を一元管理す るシステムを農民組織やスーパーマーケットチェーンと協力して導入する。収穫後ロスを低減し、 価格変動に対応した栽培計画、生産安定化を実現し、無駄な中間コストを削減して農家の収益増 16 加を目指す。 ニーズ ■紅茶の栽培・加工 ・紅茶栽培の効率化 ・労働者不足の補完 ・製茶工程の効率化 に資する製品・技術 ■野菜・コメの栽培 ・生産性向上 に資する製品・技術 ■野菜・果物の流通 (労務管理システム) ・情報へのアクセス改善 ・流通シスエムの透明化・効率化に資する製品・技術
関係機関

農業省、農業局、プランテーション産業省、ICT、スリランカ紅茶局

想定エリア

コロンボ県、キャンディ県、ヌワラエリヤ県

経営者
広告代理店
マーケティング
英語 翻訳・通訳
越境ECコンサルタント
元メーカー兼商社(海外事業部勤務)、現在日系コンサル会社勤務

都市部と地方部の教室をインターネットで結び、教育環境の格差を軽減させたい

モロッコ王国

モロッコの教育現場では、1)教育の質の向上、2)男子/女子および都市/地方の教育格差是正)多言語への対応(アラビア語、ベルベル語、フランス語)等の課題を抱えている。このため、モロッコ教育省は、これら課題の解決に貢献する新たな方法として、教育における情報・通 信技術(教育ICT1 )の普及を目的とした「モロッコの教育における情報通信技術の普及(GENIE2 )」プログラムを 2006 年から推進している。 GENIEは、居住地域、言語、民族、性別 等にとらわれることなく、全ての児童が公平に学習できる環境を提供することを目指しており、 2017 年までに全学校にインターネットを整備すること、および 2030 年までに全科目のカリキュラ ムの中に教育ICTを義務化する方針を示している。 しかしながら、教育省は小中学生向けの教材として適した各科目のデジタルコンテンツを保有していないことから、モロッコの教育カリキュラムに合わせたデジタル教材開発の阻害要因となって いる。また、教育省の州レベルにおける出先機関である地域教育人材育成アカデミー(以下、州AREF)は、州内における都市と地方との教育格差を軽減するために、インターネットを利用した 遠隔教育の導入を検討しているが、モロッコの教育現場の実情に合った有効な教育向け電子機器に関する情報を十分に有していないため、本格的な導入が進んでいない状況にある。 【機能・性能面】 ・ 電子黒板について、より多くの教員が活用できるよう、教室間の移動が可能であることが求め られる。 ・ 中学校教員が日常的に使用しているPCソフトを使って、教員自身が教材作成を容易に行える ことが求められる。 ・ 地方部の教員不足は大きな問題となり、結果として地方部の教師一人あたりの負担が増加し、 教員が行うべき成績管理等の業務が十分に行えていない。このため、教員の日常業務を補佐す る機能があることが求められる。 ・ 生徒の利用に対応可能な耐久性、バッテリー充電後の長時間の使用が求められる。 ・ GENIEプログラムを推進する教育省は、デジタルコンテンツラボ(LNRN)を中心とす る国産デジタルコンテンツの作成に取り組む方針を示しており、2030 年までに全科目のデジタ ルコンテンツを作成することを目標としている。このため、小中学校向けの幅広い分野の教材作りに必要となる多様なデジタル画像を必要としている。 ・ 州レベルの教育省出先機関AREFは、州内における都市部の教室と地方部の教室をインター ネットで結び、都市部の教員による授業を地方部の生徒達に受講させる遠隔教育(eラーニン グ)の導入を検討している。このため、公用語であるアラビア語やベルベル語の表示・記入が 可能であり、またインターネット接続が可能な生徒向けタブレット端末や電子黒板を必要とし ている。 【コスト面】 ・ 対象学校、生徒数が多いため、安価な製品であることが求められる。 ・ 教育省のGENIEプログラムのためのプロジェクト予算を持っており、学校向けのICT機 器は同予算にて購入されている。本予算との整合が必要である。 ・ 消耗品や交換部品のコスト削減と部品調達時間の削減を図るために、可能な限り現地調達化を 図ることが重要である。 【維持管理面】 ・ 日常業務が忙しい教員が中心となって機材の管理を行うため、運営・維持管理には高い専門技 術性を必要としないことが求められる。一方で、機材の性能を理解し、より効果的に利用する ためには、正しい操作方法等を理解する必要がある。このため、分かりやすいマニュアルやガ イドラインの整備、および研修を行うことが求められる。
関係機関

教育省、内務省

想定エリア

サレ、ゼムール、ザイール州

英語 翻訳・通訳
マーケティング
アナリスト
越境ECコンサルタント
元メーカー兼商社(海外事業部勤務)、現在日系コンサル会社勤務
広告代理店
経営者

ルワンダを担う起業家と ICT イノ ベーションを巻き起こす

ルワンダ共和国

東アフリカ内陸の小国であるルワンダは、情報通信技術(ICT)セ クターを持続的な経済成長のための分野横断的課題として位置付 け、ICT と各分野の連携を促進することにより、産業育成、また、 農業、教育における生産性向上等を推進することを目指している。 これを実現するため ICT 産業の育成は急務であり、ICT セクター における起業の重要性は高く認知されている。この政策を推進す る仕掛けのひとつとして、JICA の技術協力、マサチューセッツ工 科大学(MIT)他の支援を通じて民間セクター連盟(PSF)情報通信技術(ICT)商工会議所の入居するビル内に ICT のハードウ ェア開発による起業を目指す若者が集う場として、「FabLab」の 設置準備が進められている。しかしながら、ラボの効率的な運営ノウハウや継続的な技術指導、起業への支援などが課題として残 っており、ノウハウや技術を持つ海外企業・団体等からの支援が 求められている。 ICT 商工会議所や FabLab と同フロア内で隣接する「k-Lab」は、 JICA の支援を通じて 2012 年に設立されたルワンダ初の ICT イノ ベーションスペースであり、多くの若者が ICT を活用した起業を 目指し集っており、定期的な Workshop の開催等も行われている。 ICT のソフトウェア開発による起業を目指す若者が集う「k-Lab」 に隣接したスペースに、ハードウェア製品開発のアイデアを持つ 若者が集う「FabLab」を設置し、製品プロトタイプ等を作成可能 な環境を整え、ソフトウェアとハードウェアの起業家間の交流を促す仕掛けとなっている。両部門の起業家がそろって投資家へ訴 え、ICT 商工会議所のネットワーク支援等を受けながら市場へ進 出していく、というビジネスサイクルが想定されている。 ■活用が想定される製 品・技術・ノウハウ ・FabLab 運営のマネジメントに係るノウハウ ・3Dプリンター等 FabLab 向け製品・技術・活用ノウハウ ・世界の FabLab や起業家とのネットワーキングノウハウ 等
関係機関

商工会議所、PSF、民間セクター連盟、ICT

想定エリア

キガリ市

経営者
広告代理店
マーケティング
英語 翻訳・通訳
元メーカー兼商社(海外事業部勤務)、現在日系コンサル会社勤務
越境ECコンサルタント

農業の機械化や農産物の付加価値を向上させて生産性と収益を向上したい

スリランカ民主社会主義共和国

スリランカは 2009 年の内戦終結以降比較的堅調な経済成長を遂げているが、 依然として総人口の 4.1%が貧困ライン以下の生活を送っており、 そのうちの 92.0%にあたる約 77 万人が農村開発部またはエステ ート(大規模農園)に居住している。スリランカの農業セクター の GDP に占める割合は 7.6%となっており、この割合は年々減少 傾向にあるが、全就労人口の 26%は農業に従事しており、その農地は国土面積の 65.1%を占めていることから、農業・農村開発は 同国の均衡のとれた社会経済発展及び貧困削減に不可欠である。 特に北部・東部地域を中心とした乾燥地域における農業生産性・ 収益性の向上により都市部を中心とした消費地への食糧供給の安定化・食糧輸入の削減が期待される。また、スリランカ政府は国 際市場の中で競争性のある農産物の輸出を促進していることから、将来的に農業の多角化、商業化に向けた開発ニーズが増大していくことが見込まれる。 こうした状況を踏まえ、生産性・収益性の向上は、今後のスリランカ農業の取り組みを考える上で重要な観点である。限られた土地(茶、スパイス等のプランテーションを含む)及 び縮小傾向にある農業労働人口を効率的に活用し、農業生産性を 向上させるための農業機械化推進や、地域間所得格差の是正及び 小農地域に対する支援として市場志向型農業の推進が考えられ る。また、生産から流通販売までのフードバリューチェーン構築における農産物の付加価値向上(品質管理、食の安全を含む)も 今後の取り組みとして挙げられる。なお、生産段階においては、 2018年10月以降にはツマジロクサヨトウ(Fall Armyworm;FAW) によるメイズ、コメ等への食害が全国規模で報告されており、今 後も対策が求められる課題となっている。 ■活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・小規模農家向け農業機械 ・プランテーション向け農業機械 ・市場志向型農業に関する技術・ノウハウ ・加工・流通上の課題(品質管理、付加価値、食の安全への対 応)に関するノウハウ ・農業分野における ICT 利活用促進のための技術・ノウハウ ・総合的病害虫対策(Integrated Pest Management; IPM)に準じた病害虫対策に関する技術・ノウハウ
関係機関

農業・地方経済・畜産開発・灌漑・漁業・水産資源開発省、プランテーション産業省、投資促進庁、BoI、Ministry、Ministry、Board

想定エリア

スリランカ全土

経営者
越境ECコンサルタント
マーケティング
広告代理店
元メーカー兼商社(海外事業部勤務)、現在日系コンサル会社勤務
英語 翻訳・通訳

モ バイルファイナンス技術等を活用した金融サービスの提供

バングラデシュ人民共和国

バングラデシュでは、2006 年にマイクロファイナンスの先駆けである グラミン銀行の創始者であるムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受 賞したことで、マイクロファイナンス市場は急速に拡大した。 1,000 以上に及ぶ MFI(マイクロファイナンス機関)が約 3, 200 万人 (世帯)に対してサービスを提供しているとされており(2016 年時点)、 マイクロファイナンスの実施は地方の小さな村落の隅々にまである程度 普及している。しかし、MFI は高い返済率を要求するため、土地無し農 家等の最貧困層への貸出は慎重であり、未だ農村部でマイクロファイナ ンスにアクセスできていない層があると言われている。 一方、マイクロファイナンス市場の競争激化、人件費の増加に伴い、 従来のスタッフによるマニュアルオペレーション手法から、MFI の情報通信技術の導入による効率的なオペレーション等、顧客の利便性向上が求められている。 また、MFI が提供できる金融サービスは融資や預金などの一定範囲に限られている。より幅広い金融サービスが提供できる各商業銀行が、モ バイルファイナンス技術等を活用し、各遠隔地にある MFI などをフランチャイズ店舗化して末端の人々に金融サービスを提供するという、Agent Banking System が徐々に増えている。 ■活用が想定される製品・技術・ノウハウ ・ICT、モバイルファイナンスを活用した金融オペレーションの仕組み ・保険、サプライチェーンファイナンスなども含めた幅広い金融サービス、ファイナンシャルリテラシー教育などの非金融サービス ※上述に限らず、関連するその他製品・技術についても幅広く検討可。
関係機関

マイクロファイナンス監督庁、Microcredit、PKSF、ポリ・コールモー・ショハヨーコ基金、IDRA、保険監督庁

想定エリア

バングラデシュ全土

越境ECコンサルタント
広告代理店
元メーカー兼商社(海外事業部勤務)、現在日系コンサル会社勤務
経営者
英語 翻訳・通訳
マーケティング